2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「罪と罰」27(1−4)

彼は突然我に返り、立ち止まった。 《有り得ない?でもお前は一体どうするつもりなんだ、これをなしにするために?禁じる?だがどんな権利を持っているというのだ?お前は二人に自分からは何を約束してあげられるというのだ、そうした権利を持つために?己の…

「罪と罰」26(1−4)

まあいい母さんは仕方ない、勝手にするがいいさ、ああなんだから、でもドゥーニャはどうしてだ?ドゥーネチカ、お前、俺はお前さんのことは分かっているぞ!お前はもう数え年で二十になっていたよな、最後に会った時は。お前さんの性格はすでに掴んでいたよ…

「罪と罰」25(1−4)

《ふむ、それは正しい、――彼は頭の中で渦巻いていた想念の後を追いながら続けた。――それは正しいさ。“人をよく知るためには徐々にそして慎重に”付き合う必要がある。だがルージン氏ははっきりしている。肝心なのは“実務的な人間で、善良らしい”という点だ。…